ひと目でわかる変更点

海外通販を利用する際に入力する個人通関固有符号の確認手続きが強化されました。ポイントは、従来の氏名・電話番号を中心とした確認に加えて、個人通関固有符号に登録された郵便番号と実際の配送先郵便番号が一致するかを確認する方式です。

この措置は、他人の個人通関固有符号をこっそり使用する盗用リスクを減らすためのものです。個人通関固有符号、氏名、電話番号は流出したり盗用されたりする可能性がありますが、実際に商品を受け取るためには、配送先が本人または受け取り可能な住所として入力される場合が多いためです。

個人通関固有符号とは?

個人通関固有符号は、個人が海外から物品を購入して国内に持ち込む際、輸入者を識別するために関税庁が発行する番号です。住民登録番号の代わりに使用できるため、海外通販の過程で個人情報の露出を減らす役割を果たします。

基本的な特徴

項目 内容
発行主体 関税庁
使用目的 海外物品の輸入時に個人輸入者を識別
主な使用先 海外通販、購入代行、国際配送の通関
個人情報保護機能 住民登録番号の代わりに使用可能
変更可能性 必要に応じて再発行または情報変更が可能

個人通関固有符号は、海外通販の注文書、配送代行の申込書、購入代行サービスの入力欄などで使用されます。番号自体は通関識別のためのものですが、他人がこれを無断で使用すると本人名義で輸入申告が進められる可能性があるため、管理が必要です。

なぜ確認が強化されたのか?

従来は、個人通関固有符号が一度発行されると長期間継続して使用される仕組みで、確認も主に氏名や電話番号など限られた情報に依存していました。そのため、個人通関固有符号と基本的な個人情報が一緒に流出すると、第三者がこれを利用して通関を試みる可能性があるという問題が指摘されてきました。

運営者提供資料によると、関税庁の集計基準で2025年1月から9月までの個人通関固有符号の盗用申告は5万3,731件とされています。これは2024年同期間の1万6,901件の約3.2倍であり、2024年全体の申告件数2万4,740件よりも2倍以上多い水準です。

こうした増加傾向は、個人通関固有符号が単なる通関入力値ではなく、実際に管理すべき個人情報性の識別情報であることを示しています。

新しい確認方式:郵便番号の一致確認

強化された確認のポイントは次のとおりです。

  1. 海外通販物品の通関過程で個人通関固有符号が提出されます。
  2. 関税庁システムは該当符号の所有者情報を確認します。
  3. 従来の確認項目に加えて、符号に登録された郵便番号実際の配送先郵便番号を比較します。
  4. 2つの郵便番号が一致しない、または登録された配送先でない場合、盗用の可能性がある案件と判断されることがあります。

個人通関固有符号の登録郵便番号 実際の配送先郵便番号 想定される結果
11111 11111 正常に確認される可能性が高い
11111 22222 盗用疑いまたは通関遅延の可能性
11111 + 追加配送先 22222 登録 22222 登録配送先として確認可能

つまり、自宅住所ではない別の住所で商品を受け取りたい場合は、その住所がシステムに登録されていれば、通関過程で問題が生じる可能性を減らせます。

適用対象と適用時期

運営者提供資料によると、この措置は制度の安定運用のため、2025年11月21日以降に個人通関固有符号を新規発行した、または情報を変更した利用者に優先して適用されます。また、個人通関固有符号の有効期間1年制度の導入に伴い、既存利用者も更新または情報変更の過程で順次、新しい確認方式の適用を受けることになると説明されています。

正確な適用可否は、個人ごとの発行・変更履歴、配送先登録状況、通関時点のシステム運用基準によって異なる場合があります。海外通販をよく利用するなら、事前に登録情報を確認しておくのが安全です。

自宅以外に配送してもらうには?

自宅ではなく、勤務先、家族の家、学校、事業所、長期滞在先などで海外通販物品を受け取る場合があります。このような場合は、個人通関固有符号システムに配送先を事前に登録する必要があります。

運営者提供資料によると、個人通関固有符号システムには最大20件の配送先を登録できます。よく使う住所をあらかじめ登録しておけば、郵便番号不一致による通関遅延の可能性を減らせます。

登録しておくとよい住所の種類

  • 住民登録上の住所または実際の居住地
  • 勤務先住所
  • 家族の家の住所
  • よく利用する配送代行の受取住所
  • 長期滞在先または寮の住所

ただし、一回限りの住所をむやみに登録するよりも、実際に受け取る可能性があり、本人が管理できる住所だけを登録することが望ましいです。

利用者チェックリスト

海外通販の前には、次の項目を確認してください。

  • 個人通関固有符号が本人名義で発行されているか?
  • 個人通関固有符号に登録された氏名と携帯電話番号が最新情報か?
  • 基本住所の郵便番号が現在の配送先と一致しているか?
  • 勤務先・家族の家など別の配送先を使用する予定なら事前登録したか?
  • 国民秘書で海外通販物品通関通知を設定したか?
  • 使用していない古い配送先や誤った住所が残っていないか?

盗用を疑うべき状況

次のような場合は、個人通関固有符号の盗用可能性を疑ってみる必要があります。

  • 本人が注文していない海外物品の通関通知を受け取った場合
  • 見覚えのない輸入申告履歴が確認される場合
  • 海外通販をしていないのに配送会社や関税関連の連絡を受けた場合
  • 本人の符号で通関中だという案内を受けたが、注文履歴がない場合
  • 繰り返し不明な通関通知が発生する場合

このような状況では、関税庁の個人通関固有符号発行・照会システムで使用履歴と登録情報を確認し、必要であれば符号変更または関連申告手続きを進めるのがよいでしょう。

国民秘書通知を設定すべき理由

行政安全部の国民秘書通知サービスで電子商取引、つまり海外通販物品通関通知を設定すると、本人の個人通関固有符号で通関が進められる際に輸入申告情報を素早く確認できます。

通知を設定しておけば、盗用が発生したときに後から気づくリスクを減らせます。特に海外通販を頻繁に利用しない人ほど、本人名義の通関が進められている事実を見落としやすいため、通知設定の実益が大きいです。

販売者・購入代行利用時の注意点

海外通販の過程で、個人通関固有符号を販売者、購入代行業者、配送代行業者に入力する場合が多くあります。このときは、次の原則を守るのがよいでしょう。

  1. 信頼できるショッピングモールと配送代行先だけを利用する
    個人通関固有符号は通関識別情報であるため、むやみに入力することは避けるべきです。

  2. 他人の符号を代わりに入力しない
    家族の物品であっても、実際の輸入者と受取関係を正確に確認する必要があります。他人の符号を任意に使うと、通関上の問題が生じる可能性があります。

  3. 注文者・受取人・個人通関固有符号情報を一貫して入力する
    氏名、電話番号、配送先、郵便番号が互いに合っていないと、通関確認の過程で遅延する可能性があります。

  4. 配送先を変更するときは登録情報も一緒に確認する
    引っ越し、勤務先変更、長期滞在先変更があった場合は、個人通関固有符号の登録情報も最新の状態に維持する必要があります。

重要ポイントのまとめ

個人通関固有符号の確認強化は、海外通販利用者を不便にするための措置というより、他人の識別情報を利用した不正通関と個人情報の盗用を減らすための仕組みです。今後は、単に符号と氏名を一致させるだけでなく、実際の配送先の郵便番号まで重要な確認要素になります。

海外通販を引き続き利用するなら、次の3つを覚えておけばよいでしょう。

  • 個人通関固有符号の登録情報を最新の状態に保つ。
  • 自宅以外で受け取る住所は、あらかじめ配送先として登録する。
  • 国民秘書の通関通知をオンにして、見覚えのない輸入申告を素早く確認する。