韓国の2026年第2四半期の家計債務比率は、約81.3%と推計されています。公式統計で確認されれば、10年ぶりの低水準です。借金が減ったのではなく、名目GDPがより速く拡大した結果です。
数値は、韓国銀行の2026年9月8日の発表と、9月16日に報じられた推計に基づいています。
家計債務比率81.3%とはどのような数値ですか?
81.3%は、聯合ニュースが韓国銀行とBISの統計を組み合わせた推計値です。BISが直接発表した2026年第2四半期の数値とは区別する必要があります。この推計には、家計債務が家計信用と同じ比率で増えたという仮定が含まれています。
推計値が確認されれば、2016年第2四半期以来の低水準です。当時の比率は80.2%でした。したがって、現時点では「10年ぶりの低水準と推計される」と表現するのが正確です。ニュース1の2026年9月16日の報道
| 項目 | 基準時点 | 金額または比率 | 数値の位置づけ |
|---|---|---|---|
| BIS基準の家計・非営利団体の債務 | 2026年第1四半期末 | 2,374.1兆ウォン | 発表済みの統計 |
| 家計・非営利団体の債務 | 2026年第2四半期末 | 約2,404.9兆ウォン | 家計信用の増加率を適用した推計 |
| 直近4四半期の名目GDP合計 | 2025年第3四半期から2026年第2四半期 | 2,958.6兆ウォン | 推計比率の分母 |
| GDPに対する家計債務比率 | 2026年第2四半期末 | 約81.3% | 推計債務をGDP合計で割った値 |
表の金額と推計方法は、聯合ニュースがまとめたものです。計算上、債務残高は前四半期より約30.8兆ウォン増えました。比率の低下と借金の増加が同時に起きたことになります。聯合ニュースによる統計の集計と推計
債務残高が増えても、名目GDPがそれを上回る速さで増えれば家計債務比率は下がります。
家計債務比率の計算基準
家計債務比率は、経済規模に対する家計の借金を示します。分子は四半期末時点の債務残高です。分母には直近4四半期の名目GDPの合計を使います。
家計債務比率 = 四半期末の家計債務 ÷ 直近4四半期の名目GDP合計 × 100
BISの家計部門には、家計にサービスを提供する非営利団体も含まれます。韓国銀行の家計信用とは統計の対象範囲が異なります。両統計の残高を同じものとして置き換えると、計算結果が変わります。BIS統計FAQ
推計に使われた数値を式に当てはめると、次のようになります。
- 計算対象:2026年第2四半期末の推計比率
- 計算式:2,404.9兆ウォン ÷ 2,958.6兆ウォン × 100
- 計算結果:約81.3%
81.3%は、所得の81.3%を毎年返済するという意味ではありません。残っている借金と、1年間の生産規模を比較した値です。実際の元利金返済額は、この比率に直接含まれません。
名目GDPと実質GDPの比較
名目GDPは、その時期の価格で計算した生産の価値を指します。実質GDPは、価格変動の影響を取り除いた生産規模です。一般にいう経済成長率は、実質GDPの増加率です。
GDPは、国内で一定期間に生み出された付加価値をすべて合計したものです。付加価値は、生産過程で新たに加えられた価値です。原材料と完成品の売上額を両方足して、二重に計算することはありません。
| 区分 | 名目GDP | 実質GDP |
|---|---|---|
| 価格の反映方法 | その時期の価格を適用 | 価格変動の影響を除去 |
| 主に把握する内容 | 金額で示した経済規模 | 生産規模の変化 |
| 家計債務比率の分母 | 使用する | 直接は使用しない |
| 2026年第2四半期の前年同期比増加率 | 26.4% | 3.7% |
韓国銀行は2026年9月8日に国民所得の暫定値を発表しました。名目GDPは前年同期より26.4%増加しました。同じ期間の実質GDP成長率は3.7%でした。韓国銀行「2026年2/4四半期国民所得(暫定)」
名目GDPの増加率は、1979年第3四半期の27.7%以来の高さでした。ただし、26.4%は2026年第2四半期単独の前年同期比の数値です。債務比率の分母となる直近4四半期の合計の増加率とは異なります。聯合ニュースによる国民所得発表の報道
借金とGDPの増加ペース別に見た整理
借金が増えても、名目GDPがそれより速く増えれば、債務比率は下がります。判断する際は、同じ期間の変化を比較する必要があります。1四半期の成長率を、年間合計の増加率として扱ってはいけません。
| 同じ期間の変化 | 債務比率の方向 | 解釈 |
|---|---|---|
| 名目GDPの増加率が債務の増加率を上回る | 低下 | 経済規模が借金より速く拡大 |
| 債務と名目GDPが同じ比率で増加 | 横ばい | 相対的な債務規模に変化なし |
| 債務の増加率が名目GDPの増加率を上回る | 上昇 | 借金が経済規模より速く拡大 |
| 債務が減り、名目GDPは横ばい | 低下 | 債務残高の減少が比率の改善に寄与 |
今回の推計では、直近4四半期のGDP合計が前四半期を基準とする合計より約6.2%増えました。推計に適用した債務の増加率は約1.3%でした。分母が分子より速く増えたことが、比率低下の直接的な理由です。
名目GDPの増加は、消費者物価の上昇だけでは説明できません。生産の増加や輸出品の価格変化も影響します。交易条件とは、輸出品と輸入品の価格の相対的な関係です。
韓国銀行は、半導体の輸出価格上昇に伴う交易条件の改善を分析しました。半導体企業の利益増加が賃金と投資の拡大につながると説明しました。ただし、その恩恵がすべての世帯に同じ大きさで届くわけではありません。韓国銀行BOKイシューノート第2026-20号